中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 ※2015年2月、はてなダイアリーより移行

オリンピック競技種目化

ベルリンオリンピックの国術代表団

ベルリンオリンピックの国術代表団については、いちど寇運興についてメモしたけれど、少しずつ情報が集まってきたので、ここらで一度メモしておきたい。 まずはこの動画。3年ほど前に、FB上で発見して、こんな動画が残っていたのかと度肝を抜かれた。長ら…

「約架」事件

GW前後、中国武術関係のニュースでは、「雷公太極」の魏雷とMMAの徐暁冬の勝負についての話題で持ち切りだったけれど、中国武術協会が果し合い(約架)などの「違法行為」に反対するという強い声明を出し、かつ徐暁冬のウェイボーのアカウントの閉鎖など、個…

武術競技の国際化(国際武術聨合会 呉廷貴取材記事)

国家体育運動総局のウェブサイトに、国際武術聨合会執行副主席の呉廷貴(Anthony Goh)への取材記事(中国体育報からの転載)が掲載されたのでメモ。 呉廷貴は米国籍の華人。 GKF - History 記事によると、国際武術聨合の会員は現在147(記事によれば、それに対…

2020年東京オリンピックの追加競技決定に関連して

8月3日、IOCの総会で、2020年の東京オリンピックにおける追加競技が発表され、空手が採用されることが正式に決まった。 www.huffingtonpost.jp この決定について、中国のメディアも早速報じている。 空手を含む追加種目は、あくまでも2020年の東京オリン…

中国武術発展五年計画(2016-2020年)

国家体育総局のウェブサイトに、「中国武術発展五年計画(2016-2020年)」の発表に関する記事が掲載された。 国家体育总局 この電子メモ帳は2011年にはじめていて、武術運動管理中心の年度計画については過去にも何度かメモしたこともあるけれど、こういう複…

騎士道、武士道、国術魂・・・

何かのついでに目にとまった佐伯真一『戦場の精神史 武士道という幻影』を読んでみた。 戦場の精神史 ~武士道という幻影 (NHK出版) 作者: 佐伯真一 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2004/05/30 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 11回 この商品を含む…

2016年第二届全国武術運動大会暨武術科学大会

国家体育総局のウェブサイトに、今年の9月の第2回全国武術運動会にあわせて開催される第2回全国武術科学大会に向けて、募集論文のテーマが掲載されたのでメモ。 全国武術運動会は、国内最高規格の賽事、と位置づけられていることもあり、武術運動管理中心…

2016年全国武術協会主席秘書長会議など

旧正月に伴う大型連休は、国内の活動がストップするせいだろうか、今年も中国以外での諸外国における武術を報道する記事が目立った。 ◎レバノン 現地で十年以上武術を教えている陳朝陽についての報道。陳朝陽は滄州出身で、劉述来(武林百傑)の教え子と紹介…

第11回アフリカ競技会 The 11th All-African games

コンゴのブラザヴィルで行われたアフリカ競技会の開幕式で武術のパフォーマンスがあったらしく、YouTubeで動画が公開されていた。 アフリカの人々が中国の民族衣装を着て演武している姿は、なんだかまだしっくりこないけれど、柔道や空手が世界に普及しはじ…

官方武術関係情報のアップデート

しばらく官方武術界(注)のニュースをチェックしていなかったので久しぶりに武術運動管理中心・中国武術協会・武術研究院の公式ウェブサイトを覗いてみた。いくつか、気になったニュースをメモ。リンクが多くなったので、記事全文はコピペせず、エバーノー…

洪拳泰斗・趙志凌

黄飛鴻-林世栄-趙教と連なる洪家拳の使い手として「国際洪拳趙志凌国術会」などの組織も運営しているという(未詳。ウェブサイトはないのかな?)、俳優の趙志凌(日本ではチャウシンチーの『カンフーハッスル』が有名か?)の、競技武術のオリンピック競技…

首届世界太極拳錦標賽

四川省成都市の都江堰市(県級市)で開催された太極拳の大会(世界太極拳錦標賽)、ちゃんと注意していなかったけれど、武術運動管理中心か地方政府主催の催事かと思っていたら、国際武術連盟の主催の競技会だったらしい。報道では、世界最高レベルの太極拳…

南京ユースオリンピックなど

南京で開催されたユースオリンピックにあわせて、「南京2014武術比賽」という武術競技が行われたらしい。2008年の北京オリンピックにあわせて行われた武術競技と同じく、ユースオリンピックの正式競技の一つではなく、別枠という位置づけらしいけれど、IO…

武術のオリンピック競技種目化と段位制、孔子学院

第十二回全国運動会の記者発表における高小軍の談話に関する記事。段位制度に基づき「標準化」された武術を海外に普及してゆくことが、オリンピックの競技種目化と結びつけて語られているところが興味深い。そして、その鍵を握る普及経路として海外400箇…

段位制の受験場所

しばらく段位制の動きをフォローしていなかったけれど、2012年の秋に、段位制に関して、受験場所(考試点)として323か所が発表された。 リンク先にあるリストは、「単位」と「名称」の対応関係がややおかしい気がするけれど、いちおう323か所が網羅されてい…

武術運動管理中心の2013年活動方針

武術運動管理中心のホームページに、2013年の活動方針と、それに関する高小軍主任の解説らしきものが発表されている。 2012年の活動方針と比べると、武術文化公共服務体系の構築、という、なんだか新しい単語が唐突に出てきた気がするけれど、具体的な措置と…

武術のオリンピック採用は重要な転機を迎えている

武術のオリンピック競技種目化に関する、「武術網」の記事。 今月、スイスのローザンヌで開かれるIOCの会議での、武術を含む候補種目8種目によるプレゼンも踏まえつつ、2013年に委員による投票で追加採用される競技種目が決まるのだけれど、この記事…

国家武術研究院専家会議後の高小軍のコメント

国家武術研究院(武術研究院の頭にいつから「国家」とつくようになったんだ?)の専門家委員会後の高小軍のインタビューがいくつかのサイトに出ている。2012年の武術界の重要な動きは?という記者の質問に対しては、散打のナショナルチーム設立を挙げている…

フォローアップ

過去のメモのいくつかのフォローアップ1.武術の里 「動態管理」(終身制の取り消し)について、武術運動管理中心社会部主任馮宏芳の取材記事。 2.武術のオリンピック競技種目化 以前、高小軍は、華商報のインタビューで2013年が、競技種目化の「命運年」で…

「様板武術」

数日前、韓国の伝統武術「テッキョン」がユネスコの無形文化遺産として登録されたことに関する報道のなかで、少林武術は先を越された、と指摘するようなものがあった。 無形文化遺産条約では「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」と「緊急に保護する必要が…

太極拳は黄金期を迎えた?

武術研究院の専家委員会(2009年設立)の年会で、高小軍が「太極拳の発展は黄金期に入っている」と述べた。その根拠は、武術が2020年のオリンピック競技の候補種目に取り上げられたということらしい。IOCは近く、これらの候補種目の調査を行う予定で、2013年…

2020年(2)

IOCの総会で2020年のオリンピックの競技種目候補の中に武術がかろうじて残ったのは以前のメモに書いたけれど、それからほぼ2ヶ月。 武術のオリンピック競技種目化について、中国青年報と新華日報に、相次いでコラムが掲載された。いずれも論調としては、競技…

アフリカにおける中国武術

中国青年報がケニアの空手事情を紹介した記事が、いろいろなサイトに転載され、関心を集めているようだ。 ケニアだけでも空手人口が10万人もいるというのは驚きだけれど、この記事の主眼は、タイトルからも明らかなとおり、空手のケニアでの浸透ぶりを中立…

2020年

7月4日のIOC理事会の様子を伝える読売新聞の記事。中国では、中国武術協会よりもはやく陝西省武術協会のサイトが独自記事としてこのことを報道していた。伝統武術の継承についての危機意識が高まっている今、五輪採用をまた最優先して伝統武術を置き去りにす…