中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

少林功夫と神力信仰

雑誌『秘伝』の2016年6月号で、嵩山少林寺の釈永信方丈が少林功夫について語るという予告があったので、読んでみた(「少林功夫と「武術禅」」)。 一読して、少林功夫の信仰対象とされる緊那羅についての言及がなかったことが意外で、やや物足りない気がし…

新田一郎『相撲の歴史』

ずっと気になっていたこの本、読んでみたら期待以上に面白かった。 相撲の歴史 作者: 新田一郎 出版社/メーカー: 山川出版社 発売日: 1994/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 全体のながれは、序章の以下の部分でも示されている。 ・・・…

河南省の非物質文化遺産

省レベルの非物質文化遺産のなかで、まだチェックしていなかった「武術大省」河南省の状況を確認していたら、「武術河南」というサイトが立ちあがっているのを見つけた。 ◎武术河南 ※トップページのタイトルの脇には「試運行」の文字も。 国と省レベルの非物…

少林寺と日本僧 佐藤秀孝「入元僧古源邵元の軌跡」など

天津の北少林寺(盤山北少林寺)についてメモした中で、元代の少林寺の中興の祖といわれる雪庭福裕の名前がでてきた。それで、同じ元代に日本から留学して諸寺を遍歴し、嵩山少林寺の首座も務めた古源邵元についての駒澤大学・佐藤秀孝教授の論文(注1)が…