中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

金庸『碧血剣』、小前亮『李巌と李自成』など

追悼記念で、金庸の『碧血剣』を読んだ。 金庸の小説の中では比較的短編だけれど、主人公の武術修行、武林流派の確執、美男美女の複雑な人間模様、正義と悪が入れ替わるところなど、金庸小説のエッセンスは詰まっていて、自分としては充分に楽しめた。 碧血…

中国体操学校、清末の日本人教習など

前回のメモの後半で少し触れた呉志青については、最近、別途入手した『明清徽州武術研究』にも、同地方出身の代表的武術家ということで詳しく紹介されていた。 その内容は、例によって『中国武術人名事典』の記述と一致しないところもあるのだけれど、上海の…

『北京籠城 北京籠城日記』、寧夏馬家軍、『国術理論概要』など

少し前に、義和団事件の北京籠城を題材にした松岡圭祐の小説『黄砂の籠城』『黄砂の進撃』を読んだ。時々刻々の展開は手に汗握るもので、エンターテイメントとしては面白かったけれど、籠城の具体的な経過を含めて、なんとなく違和感があったので、手元にあ…

訃報 金庸、レイモンド・チョウ

中国武術そのものとは関係ないかもしれないけれど、中国武術やそれに結びついた文化を世界に広めるのに貢献したと思われる人物が二人、相次いでこの世を去った。 一人は武侠小説家の金庸。 10月30日に亡くなった。享年94歳。 news.dwnews.com 金庸については…