中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

張山の語る中華人民共和国の武術

北京体育学院の武術系を卒業し1965年に国家体育運動委員会の武術処に配属された張山の『武林春秋』は2012年に人民体育出版社から出版されている。 zigzagmax.hatenablog.com 600ページにも及ぶ大著のようで、とても興味があるのだけれど、いまだ入手する機会…

緊那羅王はどこにいった

何度かメモしているけれど、少林武術が信仰の対象にしている「緊那羅」王、もともとは音楽神であり、本来、武神であるべきは似た名前の「那羅延」であるという説がある。(那羅延は那羅延執剛神ともいわれ、阿形、つまりは仁王様の一方。) zigzagmax.hatena…

張宝瑞編『北京武林軼事』

1989年から1990年にかけて、北京体育学院に留学中に、何となく買った本。当時はこんな本を読む語学力などなかったものの、たまたま部屋に遊びに来てくれた担任の呂先生が「おっ、いい本読んでるじゃないか」といってくれたのがうれしくて、留学時代の思い出…

霍元甲の上海来訪と逝去

前回のメモを書いているとき、南洋大学技撃部が精武体育会から講師を呼んでいたことを確認しようと思い、精武体育会関係の本をいくつか見ていたら、霍元甲の没年を1909年9月としているものと、1910年9月としているものがあることがわかった。 1. 1909年説を…