中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『中華武術急先鋒』出版

湖南省で、ルポ『中華武術急先鋒』の出版記念会が開かれたという記事。作者は湖南省の新化(「武術之郷」の一つでもある)で青少年に対する武術の普及に努めている青年武術家・作家の游罡華。 中身を読む前に判断するのは失礼かもしれないけれど、文字通りの…

眞神博『ヘーシンクを育てた男』

アントン・へーシンクを育てた柔道家・道上伯の伝記。中国武術と直接の関係はないけれど、道上は1940年から1945年まで上海におり、東亜同文書院で柔道を教えていたということをこの本で知った。東亜同文書院柔道部は内地をはじめ、満州国などでも試合に参加…

『Iron and Silk』

『American Shaolin』について、アメリカの友人に読んだことがあるかたずねてみたら、感想とあわせて、こういう本もあるよ、ということで教えてもらったのが『Iron and Silk』。作者のMark Salzmanが1982年から1984年に英語教師として長沙に滞在し、潘清福か…

柔道対摔跤の御前試合?

常東昇のお孫さんが台湾における摔跤の現状を語るインタビュー記事を見たのがきっかけて、摔跤について検索していたら、たまたま『済南回族武術』という冊子のテキストファイルにたどり着いた。 この冊子は、「済南市伊斯蘭教協会が発行を続けている雑誌『済…

『少林很忙』

米国人、マシュー・ポリーの書いた『American Shaolin』の中国語訳が『少林很忙』として中国国内で出版されて物議を醸しており、少林寺が声明を出したという新華網の記事。少林寺は、マシュー・ポリーは混同しているが、「少林寺」や「武僧」を語る武術館、…

六榕寺の鉄禅和尚

前回のメモで広東精武会の成立の際、黄飛鴻と林世栄が演武をしたと書いたけど、『晩清民国時期的広東武術』には、この二人の名前が出ていないかわりに、「六榕寺僧人鉄禅」および「省城四郷各処の著名技撃家二十余名」が技を披露した、と出ていた。六榕寺は…

張雪蓮『仏山精武体育会』

精武体育会の仏山分会について紹介した本。著者の張雪蓮については、詳しいプロフィールがなく、よくわからない。 『嶺南文化知識書系』叢書の一冊という位置づけからなのか、仏山精武会に限らず、精武会組織の成立や発展における、広東省出身の人々の果たし…