中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

武當派

武當派武術の標準化2

去る11月21日、武当山で、第一届全国武當拳交流大賽が開幕した。 これは中華人民共和国成立以来、はじめての武當拳専門の全国規模の賽事であり、武当拳にとって記念すべき日だと、地元新聞は報じている。 この競技は、国家体育運動総局武術運動管理中心、中…

気になった時事系小ネタ

最近気になったいくつかのニュースをメモ。 1.全球功夫網による「当代伝統武術名家」選出。 全部で何人選ばれたのか、記事からはいまいちよくわからないけれど、トップには王世泉、張全亮、李秀人、楊林生、田京苗、王徳明の六名が入選している模様。選考期…

伝統武術の回復、規範化など

年末年始に目に留まったニュースから。 1.伝統武術の保護、規範化 北京市で、市の非物質文化遺産でもある通背拳の「恢复项目」の起動を宣言したという記事。具体的な中身がよくわからないけれど、「恢复项目」とは、本来の姿を回復させようというプロジェク…

ベルリンオリンピックの国術代表団4 幻の山東代表? など

山東国術館について紹介した記事を見ていて、以下のような記述があるのに眼がとまった。 …据张香圃(济南太乙门传承人)回忆:(1985年《少林武术》第三期记载)1936年林秉礼、佟顺禄、张香圃、马洪智、赵玉庭五名山东选手被选拔为参加第十一届奥运会的“世运…

武當派武術の標準化

武當派武術の標準化套路編纂が進行中、という記事が流れてきた。 www.10yan.com 記事によると、プロジェクトは、湖北省武當山旅游経済特区の十大重点工程の一つとして2015年12月に専門のプロジェクトチームが組織され、武當拳、武當太乙拳、武當剣の標準化套…

武當派武術の継承者

覃献平氏が湖北省文化庁より、省級無形文化遺産である武當(派)武術の代表的継承者として証書を授与されたという記事。覃献平氏は、趙剣英氏(故人)の息子。趙剣英は太乙五行拳の伝承者で、文化部が定めた国レベルの無形文化財の最初のリストの中で、武當…

江西字門

陝西省武術協会のホームページに、なぜか以下の記事が引用されていた。江西民间传统武术揭秘 http://www.sxwushu.cn/space/?action-viewnews-itemid-782この簡単な記事によると、江西省から広がった伝統流派としては字門拳、硬門拳、法門拳があるという。 も…

長江大侠 呂紫剣2

以前、呂紫剣の訃報をメモしたけれど、最近になって、また訃報が報じられた。当時のメモには、訃報を報じたニュースではなく、呂氏のプロフィール的なものしかメモしていなかったので改めてソースを探してみたけれど、個人ブログの類しか見つからなかった。…

武の聖地・・・

北京で「両会」の開催時期が近づき、それにあわせて、いろいろ水面下の運動が行われるようだ。少林寺は、釈永信方丈が北京入りする前後から僧侶によるボランティア観光ガイドを開始。 あまりにも商業主義でサービスの質が悪いために「少林寺景区」の「5A級…

長江大侠 呂紫剣

2012年2月12日に亡くなった。享年119歳という。呂氏の武術は、徐本善、李国操、江英、李長叶といった人々の流れを組むらしい。以下の記事では霍元甲の「兄」になっているけれど、年齢的には呂氏の方が圧倒的に下のはず。徐本善李国操 霍元甲之“兄”…