中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

古典技法の復元に関するシンポジウム

気が付かなかったけれど、2017年の6月に、北京体育大学で、『紀效新書』「拳経捷要篇」に書かれた技法の復元に関するシンポジウムが開かれていた模様。

北京体育大学

 

記事から、シンポジウムには通背纏拳の陳国鎖、心意六合拳の沈錦康、翻子拳の靳万発、太乙金剛拳の羅銀山らが参加していたことがわかる。

 

記事の最後に、シンポジウムでは、戚継光の三十二勢拳法を「初歩的に復元した」と書いてあるけれど、どのように復元されたのか、ぜひ動画のかたちで公開してほしいと思う。

 

以下、上記四人の老師についての参考情報をメモ。

あまり共通点が感じられないけれど、噛みあった議論ができたのだろうか。

 

〇陳国鎖 

関連する過去メモ2つ

zigzagmax.hatenablog.com

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この動画の最後のほうで、ちらっと通背纏拳を演じている。

www.youtube.com

 

〇靳万発

靳万发先生武学生涯简介 - 全球功夫网

以下の動画のようなVCDを1枚は買ったはず。

www.iqiyi.com

 

〇羅銀山

罗银山太乙金刚拳

 

〇沈錦康

 沈錦康の心意六合拳は盧崇高の系統のものらしい。

 

 関連して、安徽省合肥市の心意六合拳についての過去メモ。(沈錦康自身は主に嘉興で伝承しているよう。)

zigzagmax.hatenablog.com

 

失伝した技法の、いわゆる「復元」については「元部流のブログ」の記事も参考になる。

「復元というのは、どんなに緻密に行っても、それは一つの仮説である。」というのは本当にその通りだと思うし、「復元」はいうに及ばず、「これが〇〇老師のオリジナルの技法であり、自分だけが真伝を受け継いでいる」といった類の主張すべてに当てはまると思う。

 

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