中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 ※2015年2月、はてなダイアリーより移行

キアヌ・リーブス ファイティング・タイガー

キアヌ・リーブス ファイティング・タイガー [DVD]

GWにDVDで鑑賞。
武術指導のユェン・ウーピンキアヌ・リーブスは、一世を風靡した『マトリックス』以来の縁らしく、主演のタイガー・チェンは、ユェン・ウーピンのアクションチームの一員らしい。
トーリーはきわめてわかりやすくて、流派の総本山を再開発の危機から救うために、賞金稼ぎの闇の試合に出続けていた主人公が、次第に悪の魅力に魅入られてゆくものの、最後には自分とりもどし、自分を利用しようとした悪の親玉(キアヌ・リーブス)に勝負を挑む、…というもの。


『キアヌ・リーブス/ファイティング・タイガー』予告編 - YouTube


手に入れた「力」に魅入られて本来の自分を見失ってしまうという、ダース・ヴェーダー誕生的なストーリーの展開はわかりやすかったし、師匠役に、『少林寺』の于海が出ているのはうれしかったほか、主人公と戦う相手役にも、『ザ・レイド』のイコ・ウワイスはじめ、実力者がたくさんでているようで、異種格闘技の要素をとりいれたアクションもそこそこ魅力的ではあったのだけれど、いまひとつ入り込んでいけなかった。材料はそろっているはずのに、なぜなんだろう。

主人公が終始無表情なために、悪に魅入られてしまってからと、それまでの落差がうまく表現できない(白を基調にした衣装から、黒の衣装になるなどの工夫はされている)ところも一因かもしれない。無表情なおかげで、ヒロインとの関係も最後まで盛り上がってゆかないし、師匠との関係も、もともとうまくいっていないところがあるようにも見えた。

そこへ行くと、大ヒットした『ロスト・イン・タイ』で超ポジティブで明るいキャラクターを演じ、人気ものになった王宝強は、ジャ・ジャンクー監督の『罪の手触り』では、一転して無口な殺人鬼を演じていたけれど、それくらいの落差があれば違った感想になったかもしれない。その王宝強、2015年夏公開予定の最新作の『道士下山』の予告編では再びネアカぶりを披露していて、楽しみ。

 

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ちなみに、本作の原題は『太極侠』で英語タイトルもman of taichi、主人公が属するのは霊空派太極拳という架空の太極拳。そのせいか決めのポーズだけ太極拳ぽさをアピールしているけれど、太極拳である必要性はあまり感じられなかった。太極拳知名度を利用した営業戦略だろうか。 

ユェン・ウーピンで太極拳というと、ドニー・イエンのデビュー作「笑太極」を昔深夜にテレビで見た記憶が。

収拾つかなくなってきたのでこのあたりで終わり。


xiao tai ji - YouTube

ザ・レイド  [DVD]

 

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