中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 ※2015年2月、はてなダイアリーより移行

『ホテル・ムンバイ』、ブルース・リーのルーツなど

 先日休みの日に映画でも観るかという話になり、それなら、ということでブルース・リーの描かれ方が物議を醸したクエンティン・タランティーノの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」を観たかったのだけれど、残念ながら時間があわなかった。それで、なんの予備知識もなしにたまたま観た「ホテル・ムンバイ」が面白かった。

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 主演のデヴ・パテルは、『スラムドッグ・ミリオネア』や『チャッピー』と違って髭を伸ばしていて、最初は彼だと気付かなかったけれど、やっぱりいい俳優だと思った。
映画をみたあとにちょっと調べてみたら、彼はテコンドーの黒帯らしい(ウィキ情報)。おまけに、ブルース・リーにあこがれていて、家には今でもポスターが貼ってある由。

 

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 そんなブルース・リーの話題は、死後46年たっても、毎年事欠かないけれど、2019年も、香港の自宅がついに撤去されることになったとか、いまだ結論の出ていない母方の血筋の問題・・・といったニュースが流れてきた。その母方の血筋によって、現実生活の中では純粋な中国人ではないと兄弟子たちから批判されたブルース・リーが、映画の中では日本人侵略者と戦う我らが中国人の代表、ということになったのは(マニアの間では周知のことかもしれないけれど)なんだか皮肉な気がする。もっとも、ブルース・リー自身の視野はその血筋ゆえか、国籍、民族を超えて中国のものだろうが外国のものだろうが、「好いものは好い、悪いものは悪い」で、結果的に、同じような逆境にある、あらゆる人々に勇気を与えた、ということなのではないかと思う。そのことは、アジア出身で同じようにハリウッドで成功しようとしているデブ・パテルのコメントからもわかるし、ブルース自身が監督した作品において西本正(中国語名:賀蘭山)の撮影に信頼をよせていたことは以前にメモした。

  つい最近、ケーブルテレビで『ドラゴンへの道』を見たけれど、クライマックスの死闘の前に、お互いウォーミングアップをはじめる、という着想は近代格闘技の生みの親ならではの発想かもしれないけれど、いまみても斬新な気がした。

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 ちなみに、『中国武術大辞典』(1990年)のブルース・リーの紹介では、香港生まれ、ワシントン大学を卒業、となっているけれど、正確にはサンフランシスコ生まれ、ワシントン大学は中退のはず。この辺は、まだ改革開放間もないころ(といっても、10年以上は経っているけれど)で、入ってくる情報が限られていたものと理解しておく。

 

 『American Shaolin』の著書もあるマシュー・ポリーによる『ブルース・リー伝』は経済的な事情により今のところ購入の予定なし。

 買うなら、英語のKindle版かな。 

ブルース・リー伝

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