幼児向け武術操いろいろ
北京で、市内19の幼稚園による第2回「幼児武術操匯演」が開催されたというニュースが流れてきた。
記事によると主催は、北京市学前児童保教工作者協会と、中国関心下一代工作委員会の健康体育中心小児武学伝承研究院北京分院。関心下一代工作委員会が幼児への武術普及を計画していることについては以前メモしたけれど、この記事から、具体的な普及用のパッケージとして、「国学武術操」と「中華小子」の二つの型があることがわかる。
これは北京市の活動で、この型が全国的にはどれくらい普及しているのかわからないけれど、未就学児向けには、「関心下一代工作委員会」の「国学武術操」と「中華小子」があり、小学生になると、教育部と体育運動総局がつくった「旭日東昇」、「雛鹰展翅」、「英雄少年」、「功夫青春」があり、さらに地方によってはご当地の拳種を入門用につくった型があるという状況はやっぱりわかりにくい。
〇教育部・体育運動総局の「旭日東昇」、「雛鹰展翅」、「英雄少年」、「功夫青春」についての過去メモ
〇地方で編纂している入門套路の例 この記事によると福建省泉州市の鯉城区実験小学校では、同校で独自に編纂した「三戦八法」武術操が取り入れられていることがわかる。
〇その他、以前に少し調べた、地方の特色を活かした若年層向けの普及の取り組み
その後どうなっているかは未確認。
それにしても、「国学武術操」と「中華小子」とか、ネーミングからして愛国教育の面が強くでていて、海外への普及はあんまり考えられていないんだろうな。
さらに調べたら、幼児向け入門套路としては、「国学武術操」と「中華小子」以外にも以」いろんなものが作られていることがわかった。
過去メモによれば、単に普及用の型を作るだけではなく、一級から六級までのシステムも構想されていたようだけれど、過去メモに貼り付けておいたリンクも切れてしまっており、どうなってしまったのか未確認。
酔拳などは、文化大革命時代には、酒を飲んで酔っ払うなんていうブルジョアの堕落した生活形態を真似るなんで言語道断、という批判もあったけれど、今や幼児向けの型が作られるなんて、時代が変われば変わるものだ。