大学受験と武術2
中国の大学受験はこれから本格シーズンにはいるのかな。
「武術と民族伝統体育」専攻では、今年は新たに雲南民族大学が募集を行うらしい。
その名もずばり大学受験生向けの「高3ネット」によると、「武術と民族伝統体育」専攻があるのは41校。2015年のメモでは47校あったようなので、学校数ははむしろ減っていると理解すべきか。
同サイトに転載されている中国科教評価網の「金平果排行」のランキングでは、意外といっては失礼だけれど、一押しは成都体育学院になっている。(2016-2017は上から上海体育学院、北京体育大学、成都体育学院の順)。ランキングの基準はよくわからない。
雲南師範大学はいきなりベスト10入り。
武术与民族传统体育专业大学排名[2017-2018年]_高三网
同じサイトの、こっちのページには各校の簡単な紹介も。
関連で、「百度百科」の「全国十大武術学校」と「十大武術名校」。だれがどう選出したのか不明。若干異同あり。
〇十大武術学校
〇十大武術名校
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武術学校から体育大学への進学ということでは、映画『武術之少年行(邦題:拳師 ~The Next Dragon~ )』は、武術学校で学び、往年の名選手だったお母さんが成功させた「難度動作」を完成させて体育大学への進学を目ざす少年とその仲間たちの成長を描くという、一風変わった武術映画だった。主人公を悪の道に引きずり込もうとするのも、以前は省の代表選手に選ばれた同じ学校の元エースだった先輩、もう一人のエース級の先輩は映画のスタントの世界に足を踏み入れ、監督に罵倒されながら辛い日々をすごしている。
同じ学校で学ぶ少年たちの成長を描くという意味で、現代版『七小福』(DVD化熱望!)を目指したのかもしれないけれど、『七小福』は、映画スターに成長した子供たちが辛かった修行時代を振り返るというお話だったのでよかったけれど、この映画では明るい未来というよりは、厳しい現実のほうが前面に出ていた気がする。
この映画、公開当時ジャッキー・チェンが強烈にプロモーションしていたけど、主演の二人などその後どうしているんだろう。
〇映画『武術之少年行』より、サモハン先生(作中では李老師)が武術の目的を生徒たちに語るシーン。「難度動作の創作」など、ある種の価値観が明確に語られていて、(同意するかしないかは別として)興味深い。
「・・・武術の目的は、相手を攻撃したり、傷つけることではない。・・・「武」の中に「藝」、「藝」のなかに「術」がなければならない。・・・武術では、勝つか負けるかは重要なことではない。武術の四つの基本とは、スピード、跳躍力、バランス、柔靭性だ。この四つが揃って、新しい難度動作を作ることができる。」
ここで、子供が質問する。「先生、相手がいなくてどうやって勝負が決まるんですか」
サモハン先生の答え「試合には相手はいないが、同時に、武術を撰んだ人間は、同時に、一生のライバルを選んだことになるのだ。自分というライバルをな。試合のたびに、前回の自分よりもさらによい演武を目指さなければならないのだ」
〇関連の過去メモ
拳師 The Next Dragon ジャッキー・チェン サモ・ハン・キンポー LBXS-305 [DVD]
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〇七小福 DVD化を強く希望