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中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 ※2015年2月、はてなダイアリーより移行

「詠春拳、少林寺に帰る」?

少林寺 現代中国武術事情

日本では『葉問 終極一戦』が公開中、イップ・マン人気はまだまだ続いているなか、中国では詠春拳をめぐって嵩山少林寺まで巻き込んで、ちょっとした問題が起きているようだ。

東方早報の10月11日の記事をもとに、確認できたところを時系列的に並べてみると

1.
嵩山少林寺で11月9日に「詠春拳、少林に帰る(咏春重返少林)」と記された碑が立つことになったとの噂が広がる。
(ただし、少林寺のHPを見た限りでは、この件に関する告知は見当たらない。後述の梁旭輝らの自作自演? 少林寺詠春拳の関係については真面目に調べたことはないのでよくわからないものの、伝説を越えた直接の関係はないような気もする。ただし、少なくとも葉問について言えば、彼が自ら書いた《拟组织咏春拳联谊会小启》と題する文章の中に、「河南省嵩山少林派」と記されているらしい。)

2.
これに関し、世界詠春聯合会副主席・仏山精武体育会会長の梁旭輝(葉問の孫弟子にあたる(?))が、詠春拳の弟子たちに、この石碑設立への支持を表明する手紙を集める活動を展開。
会長の葉準は、この活動の詳細を知らぬまま、支援レターに個人印を捺印。ただし、詠春派の少林への回帰という点については、意見を保留したとされる。(嵩山少林寺詠春拳の関係を証明するものは何もないけれど、上記のような葉問の文章が残っているため、葉準はこの問題について深入りするのを避け、態度を保留したものと思われる。)

3.
梁旭輝はさらに、師である張卓慶らとともに、詠春派の全権代表を名乗り、インターネット上で、個人であれば1000ドル、団体であれば2000ドルを納めて、上記の石碑に名前を刻もうとの呼びかけを開始。この石碑には、ブルース・リーを含む、葉問の5人の弟子の名前が刻まれることがすでに決まっているという。
葉準はこの行為を批判。(ちなみに、5人の弟子の中に葉準自身は含まれておらず、「その他の弟子」扱いになっていたらしい。これでは怒るのも当然?)

4.
9月23日、世界詠春連合会(葉準主席)は、洗国林副主席名で声明を発表。
声明では、梁旭輝と張卓慶の行為に関し、同連合会の葉準会長は「詠春拳少林寺への回帰」という点については態度を保留していること(つまり、少林寺詠春拳の関係については名言を避けた?)、また梁旭輝と張卓慶の同連合会は同協会における任期を満了しており、彼らの行う行為と同連合会は何らかかわりがないことを述べ、あわせて嵩山少林寺の釈永信方丈にも手紙を出し、この件について厳正なる対処を求めたという。(この声明には釈永信方丈に宛てた手紙も添付されていたようだけれど、中身は未確認。)

5.
10月9日、世界詠春連合会が改めて記者発表会を開催すると、その席上、梁旭輝と張卓慶らが乱入、自らの正当性を改めて主張。葉準は途中で離席するなど、さらに事態は混乱へ・・・。

6.
この事件を報道した東方早報の記事が掲載された時点で、両陣営から、さらなる声明などはなく、少林寺もこの問題に対して口を閉ざしているらしい。(上記のとおり、少林寺のホームページには、そもそも石碑設置の話自体も載っていない。少林寺の名前を勝手に語っただけなのかもしれなけれど、否定も肯定もしていないということで、事実関係はよくわからない。)


中国青年報は、この事件について触れつつ、武術界に蔓延する詐欺まがいの行為(先の閻芳事件を含む)や、自称宗師の乱立など商業主義の横行が、中国武術を世間の周辺に追いやっていると指摘する。そのためにも、標準化、段位制度を推し進める必要があるというのはわかるのだけれど、記者は、武術の標準化は、武術の「体操化」を推し進めてしまっていると指摘している。最後は、官僚機構たる武術運動管理中心が統一的な管理施策を打ち出せていないとの批判で締めくくられているようだけれど、やはり伝統武術は生き残ろうと思うなら、社会に役立つところをもっともっと自ら示してゆく以外にないのではないかという気がする。別に喧嘩に強くなれなくても、心身の健康に役立つとか、世代を超えた人と人の繋がりができるとか、そういう点も含めて。

以下は、中国青年報の記事を人民網が転載したもの。

武术利诱之下渐成名利场 乌七八糟东西越来越多
缺乏统一规划的产业道路,商业化侵袭加速武术的无序状态——

  利诱之下 武术渐成名利场

  本报记者 慈鑫

  近两年,随着《叶问》和《一代宗师》等影片大热,咏春拳再度声名鹊起。但近日,咏春拳却爆出内讧丑闻。10月9日,世界咏春联合会拟在佛山召开一场“证咏春之根,斥武林之耻”的新闻发布会,准备解除佛山精武体育会会长梁旭辉及其师傅张卓庆两人在会内的职务。但在发布会临近开始前,梁旭辉带人大闹会场,众人不欢而散。咏春拳宗师叶问的长子叶准随后接受媒体采访表示,无法认同“咏春回归少林”的说法,更不希望看到有人为了私利将咏春拳商业化。

  咏春拳如今堪称中国武术界最值钱的金字招牌之一,此次咏春内讧的公开化令人诧异,无论导致内讧发生的真正原因何在,中国武术的形象都不可避免地受到影响。而这种负面事件近两年层出不穷,从去年引发无数网民围观和嘲讽的闫芳隔山打牛视频,到今年闹出笑话的天山武林大会,再到此次令人大跌眼镜的咏春内讧。难怪有网友要问,为什么现实中的武术与功夫片里的武术,形象差距那么大?

  “乌七八糟”的东西越来越多

  在北京杨式太极拳研究会会长钱锋看来,像闫芳隔山打牛这种骗人伎俩在武术圈里早已见怪不怪。现在,网上有很多所谓的武术大师施展绝技的视频,诸如一发功就推到几十个人,一掌下去令砖头粉碎等等,都有作假的嫌疑。一人推到几十个人,很可能利用了“夹板原理”,实际上推倒的只是一个人;单掌劈砖则要看清楚砖头的材质。一位圈内人士向记者介绍,有一次在佛山举行的武术功力大赛,很多参赛者自带的砖头都被查出有问题。

  至于经常出现在观众面前形形色色的功夫表演,也很可能存在作假成分。一位圈内人士向记者介绍:“某次在河南观赏功夫表演,10个节目中竟有7个是作假的,普通观众未必看得出来,但真正练武的人一眼就看得出来什么是真功夫、什么是假招式。”可悲的是,这种带有欺骗性质的功夫表演不仅充斥于国内市场,还有不少以推广和传播中国武术的名义走向了世界。

  “某某人是某某大师的第几代孙或第几代传人,这样的名头和称号在国内武术界已越来越多,很多人都以自己是嫡系子孙或传人自居,甚至不惜用各种手段使自己与某个大师强扯上关系,似乎有了这样的名头就有了相应的武学造诣。”钱锋对这一现象深恶痛绝,“武术的造诣能达到多高,首要条件就是练。练到了,你就算不是嫡传,也能达到相应的武学高度,不练,你就算出身条件再好,也没有多少武术造诣可言。”

  “现在的社会,名与利的诱惑太多,而练武没有捷径可言,只有花时间、花功夫练,才能达到武学的高峰。正所谓‘拳打千遍,其义自现’。打拳击、练跆拳道的,哪个技击项目的运动员不是靠日复一日的训练才能打败对手,有人能靠吹嘘自己的血统、靠骗人的伎俩成功吗?”钱锋表示,“武术现在乌七糟八的东西太多,就是因为有些人不愿意花时间苦练,又禁不住利益诱惑,想要追名逐利,所以只能借助骗人的手段和抬高自己的出身去显示自己的所谓武学造诣。”

  武术被边缘化的趋势加剧

  功夫电影的火爆与现实中武术的衰落形成鲜明对比,佛山武术协会武术产业部部长肖兵向记者表示,“真正练武术的人越来越少,尤其在青少年群体中。在中国所有体育项目里,武术被边缘化的趋势在加剧。”

  今年5月,在莫斯科举行的国际奥委会投票产生2020年奥运会备选项目的大会上,武术又一次失利,继续被挡在奥运大门之外。国家体育总局武术运动管理中心主任高小军在全运会期间向记者表示,武术申奥再次失利的一个主要原因,是国际社会对武术的认知度不够。

  中国武术在国际社会推广了几十年,竟依然认知度不高,其实中国功夫几乎人人皆知,但真正的武术却鲜为人知。功夫片里经过艺术加工的高深莫测的武术在全球大行其道,“武术真正的文化特色、核心价值却被那些表演特征掩盖,只是让普通大众观赏功夫表演和学几个武术动作,那是推广武术吗?这能让很多人真正喜欢、了解和研究武术吗?”钱锋表示,“我认为武术的文化特色和核心价值是坚持不懈地练功、追求不断提升的身心境界和塑造强烈的正义感。”钱锋认为,无论武术有多少门派和拳种,最终都可以统一在一个文化内涵和核心价值之下,用这个统一的核心价值去推广武术,要比表演形式的武术更能影响人、打动人。

  武术套路为了能进奥运会,多年来进行的所谓标准化改革,使呈现在国际赛事中的武术更像是体操运动,完全失去了其作为技击项目的本来面目,更难以体现其独特的文化内涵,这在国内武术界已引起广泛争议。高小军对此也有清楚的认识,但奇怪的是,武管中心为了在中小学校加强武术的推广力度推出的“武术操”,事实上却进一步强化了武术的体操倾向。

  以此方式来推动武术走进校园,与武术多年来采取的申奥策略如出一辙,只作表面文章而非深挖武术的文化内涵,这让很多武术人摇头。

  近两年,国内武术圈不断发生的丑闻,从本质上与国家的武术发展战略有很大关系,钱锋表示,国家对武术缺少统一、长远的发展规划,对民间武术缺少具体的扶持措施。这让那些想借武术赚钱的三教九流之人有了愚弄大众的可乘之机。

  武术的标准化、产业化难题

  “武术圈子里仍有一批真正学武、练武和弘扬正气的爱武人士,但这样的人越来越少,因为一旦有谋取利益的机会,多数人都不愿意放过,哪怕有可能违背‘武林道义’。”一位业内人士向记者表示。

  在这个商业社会,想让武术回避金钱诱惑绝无可能,问题在于面对利益,八仙过海、各显其能,各种炒作、赚钱乃至骗人和争斗的招数都使了出来,“中国武术缺少一个良性、有序的产业化道路。”一直在尝试对太极拳进行产业化探索的肖兵表示,“坚守传统武术的道紱和原则,和武术产业化、商业化并不矛盾。进行产业化、商业化的不是整个武术,只是武术的一部分,是脱胎于武术的产品。”正如已经遍布中国的跆拳道馆和跆拳道培训模式,并不能代表整个跆拳道,但却是帮助跆拳道扩大影响、形成产业的关键。而且,在当今高度商业化的国际赛事体系中,一个运动项目有多大的商业价值也决定了这个运动项目有多少话语权,武术走向世界和申请入奥,也不可能少了产业化这一环。

  “中国武术到现在也没有顶层设计、没找到适合自己走的产业道路。”肖兵表示,“太极拳的培训市场看似很大,参与者却主要是老年人。对青少年群体来说,广播体操式的武术很难培养出他们的兴趣,武术从本质上来说是需要对抗的,要比出个胜负,但现在的武术很难体现出这一点。这也正是我一直认为太极推手更适合在校园开展的原因。”

  如何让中国武术走上标准化、产业化道路,对于国家体育总局武术运动管理中心也是一个难题,高小军表示,“中国武术博大精深,门派多、山头多、拳种多。要想在129个拳种里先推出哪一个拳种都会争论不休。”

  中国武术没有国家统一规划的产业道路可走,那只能任由商业化侵袭让其处于无序和放任状态。高小军表示,武管中心对民间的武术活动和行为采取的是积极关注、正面引导、不搞对立和不严肃干涉的政策,只要相关的活动不违法,不对当地社会稳定造成负面影响就不会过多干涉。

  在一位武术圈内人士看来,武管中心实际上也很难干涉民间的武术活动,“武管中心是纯粹的官僚机构,行政领导都鲜有练武出身。他们自己都不练武术,发号施令又怎么能让真正练武的人心服口服?”

  本报北京10月12日电

http://sports.people.com.cn/n/2013/1013/c22176-23182703.html