中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

無形文化遺産(非物質文化遺産)

緑林派など(四川省の伝統武術)

四川省の緑林派拳法の老武術家(杜雲武)がなくなったという、四川在線の記事。 緑林派は、百度で調べてみると、2009年に四川省の非物質文化遺産に認定されている。動作はこんな感じらしい。四川省文化庁のHPで公開されているリストから、四川省の省レベル…

段位制普及と地方拳種の保護

久しぶりに武術運動管理中心・中国武術協会のHPを覗いてみて、二つの記事が目を引いた。一つ目は、2013年末に開催された全国段位制工作会議に関する報道で、各地の官方武術組織のHPにも転載されている。段位制の2014年以降の普及に関しては、学校におけ…

順徳詠春拳が「中国体育非物質文化遺産」に認定

佛山の詠春拳が内輪もめをしているさ中、順徳詠春拳が国レベルの「中国体育非物質文化遺産」として認定されたという、全球功夫網の記事(以下に全文をコピペ)。「中国体育非物質文化遺産」というのは、これまでこのブログでもメモしてきた中国文化部が認定…

戚家拳

最近、汪国義、陳鐘華著『戚家拳』(湖南科学技術出版社)という本を入手した。 汪国義は、以前にメモした劉杞栄にも師事したことがあるらしいけれど、戚家拳自体の伝承経路についてはこの本の中では明確に記されていなかった。(ただし、斜め読みしただけな…

龔茂富『中国民間武術生存現状及伝播方式研究』

2013年4月に北京で購入(出版は2012年2月)。青城派武術の二つの伝承グループ、すなわち劉綏濱グループと何道君グループを対象に、その技術体系や収入・支出状況、青城山道教とのかかわりを具体的に記しつつ、武術行政における「体制外存在」としての民…

武當派武術の継承者

覃献平氏が湖北省文化庁より、省級無形文化遺産である武當(派)武術の代表的継承者として証書を授与されたという記事。覃献平氏は、趙剣英氏(故人)の息子。趙剣英は太乙五行拳の伝承者で、文化部が定めた国レベルの無形文化財の最初のリストの中で、武當…

湖北省の地方拳種

武術網に、湖北省黄石市に属する「県級市」、大冶市の「土生拳種」である孔門拳についての記事が載っていたのでこれを機会に湖北省の省級非物質文化を調べてみると、これまで3回発表されているリストの中で、武術に関するものは、第1次リストの中に 武穴市の…

青島国術館の再建?

青島の武術家たちが、「青島国術館」の再建を検討しているというお話。青島の武術は、1919年、王子平が青島に来て現地の武術家たちと国技学社、のちに中華武術会(このふたつの組織の関係はよくわからない)を創ったのが、社会活動としては先駆的なものだっ…

「様板武術」

数日前、韓国の伝統武術「テッキョン」がユネスコの無形文化遺産として登録されたことに関する報道のなかで、少林武術は先を越された、と指摘するようなものがあった。 無形文化遺産条約では「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」と「緊急に保護する必要が…

済南形意拳

山東省済南師範天橋付属学校で、山東省、済南市の無形文化遺産である「済南形意拳」を取り入れることになったという記事。小学校中学年で試験的に、毎週2回のクラスを行うらしい。武術普及の拠点として「学校」が注目されているけれど、中央・官方は、「標準…

国家級「非物質文化遺産」 第3次リスト

天津の元明清天妃博物館が行なったイベントで、つい最近国の第3批「非物質文化遺産」に認定された「攔手門」の武術隊が演武を行なったという記事。 天津市河东区“拦手门”武术入选国家级非遗本报讯(记者 戚帅)全国第六个“文化遗产日”当天,在天津市河东区大…

山西太谷非物质文化遗产形意拳走进中小学课堂

太谷県で、省の「非物質文化遺産」である形意拳を小中学校に導入するというお話。 山西太谷非物质文化遗产形意拳走进中小学课堂来源:全球功夫网 编辑:王强 日期:2011年06月21日太谷县教育局明年将在全县100多所中小学校中推广山西省非物质文化遗产形意…