中国武術雑記帳 by zigzagmax

当世中国武術事情、中国武術史、体育史やその周辺に関する極私的備忘録・妄想と頭の体操 。頭の体操なので、たまたま立ち寄られた方は決して鵜呑みにしないこと(これ、肝要)※2015年2月、はてなダイアリーより移行

武術学校

「河南武術“改革解放40年傑出貢献人物”」など 

最近目に留まった時事関係のニュース数件をメモ。 1.標準化 まだ詳細はよくわからないけれど、国際標準化機構(ISO)が武術太極拳で使う服と剣の国際標準を定めたとのこと。 中国が数年にわたってISOに働きかけた成果とのことで、これによって、今後、中国の…

『武術の孤児』

10月28日、第31回東京国際映画祭で鑑賞。 上映はこの日を含む2回で、申し込みをした時点で、上映1回目(平日の夜)は満席、2回目(日曜日の午前)も残すところあとわずかというところだった。じっさい、日曜の早朝にもかかわらずほとんど満席の状態だった。 …

『蔡李佛拳少児教材』など 武術進校園4

仏山日報の記事によると、同市で、6歳以下の児童への普及を目的とした32動作からなる蔡李佛拳の少児教材が編集されたとのこと。 同記事によると、仏山市蟷螂拳総会の陳燦明会長も、青少年への普及を目的に、本来の套路を簡略化したり再編集したいと述べて…

武術学校リスト 武術学校の現在4

ネット上で調べものをしていて、武術学校について、複数のリストを見つけた。武術学校については、問題点が少なくないという報道などに食いついていくつかメモを残しているものの、なかなか基礎的な情報が得られないと感じていたので、こういう情報は貴重だ…

武術学校は出稼ぎ世帯にとっての託児所? 武術学校の現在3

例の事件から、どうして大陸の武術はいまのような姿になってしまったのかという議論がまだ続いている。「土逗公社」に掲載された「武打靠演技,武校戒网瘾:中国武术的被KO之路」という記事では、競技スポーツ化が武術の套路の意味を変えてしまったこととあ…

大学受験と武術2

中国の大学受験はこれから本格シーズンにはいるのかな。 「武術と民族伝統体育」専攻では、今年は新たに雲南民族大学が募集を行うらしい。 news.xinhuanet.com その名もずばり大学受験生向けの「高3ネット」によると、「武術と民族伝統体育」専攻があるのは4…

河南省の非物質文化遺産

省レベルの非物質文化遺産のなかで、まだチェックしていなかった「武術大省」河南省の状況を確認していたら、「武術河南」というサイトが立ちあがっているのを見つけた。 ◎武术河南 ※トップページのタイトルの脇には「試運行」の文字も。 国と省レベルの非物…

地方武術協会の動き

いくつかの地方の武術協会、武術運動管理中心などの動きについて気になった記事をメモ。 1.湖南 湖南省については、これまでも段位制の普及例などが報道されていて、この地域をモデル地域にしようというような政策的な意図が感じられる。3月に湖南省を訪れた…

世俗の誘惑?

先日NHKで放送された、「嵩山少林寺×武井壮」は、「心の修練」としての「少林功夫」に迫ろうとした好番組だったと思う。特に、少林寺訪問に先立って訪れた武術学校(ジャージの背中に書かれた文字から「塔溝武術学校」だと思う)に学ぶ生徒たちの、純粋さ…

武術学校の現在2

武術網の記事。今年9月の新学期までに、安徽省合肥市では、最大20数校あった武術学校のほんどが閉校することになるという。これらの武術学校の多くは、90年代前後に作られたという。閉校の理由として記事が取り上げているのは一人っ子政策により子供の数が減…

武術パフォーマンス専攻

上海体育学院では、教育部の審査を経て、「武術表演」専攻を設け、全国的な募集を始めた。映画や北京オリンピックの開幕式のような大型イベントの武術パフォーマンスやゲームにおける武術の動作の設計ができる専門人材を育成するらしい。なぜ、従来の武術専…

少林寺の声明

少林寺は4月25日付で声明を出し、最近、少林寺や少林武僧の名を語って表演や占い、薬の販売などを行うものがいて、少林寺の名誉を傷つけているが、少林寺の外部で「少林寺」や「少林武僧団」、「少林和尚」、「少林武僧」を語っている武術学校その他は、いず…

武術学校の現在

中国青年報に、3月末から4月にかけて、民間の武術学校の現状を扱った記事が二本、相次いで掲載された。一芸入試との関係、生徒の多くは「農民工」の子弟であること、複雑な行政許可の隙間をぬうように営業されている無許可の武術研修クラス、指導者の経歴…

武術学校の体罰問題

河南省のある武術学校(名門である塔溝武術学校と推測されている)で体罰が行われている画像がネット上で公開され、一部で話題になっているらしい。この問題に関連して、武術学校という、独特の学校制度についてとりあげた記事が「光明網」に掲載された。 こ…